| [TOP| LOSTWORLD|AREA] |
|
2002年3月で閉園を迎える遊園地 向ケ丘遊園(神奈川県川崎市) |
![]() |
|
「東京ディズニーランドなど競合施設との競争に勝つためには、大規模投資が必要な特色ある遊具施設が欠かせない。しかし、投資しても1、2年で優位性がなくなり採算が取れない。妙案が見つからなかった」 75年間にわたって向ケ丘遊園を経営してきた小田急電鉄は、同園の閉園を発表した時に、こんなコメントを出した。 1927(昭和2)年、小田急電鉄の開通とともに開園。ジェットコースターやかつて日本一の規模を誇った大観覧車などを擁する向ケ丘遊園も、この2002(平成14)年の3月に、いよいよ最期の時を迎える。 果たして、“特色ある遊具施設”もなく、“妙案が見つから”ず、“東京ディズニーランド”にも“勝つ”ことのできない、つまらない遊園地なのであろうか? なにはともあれ、現地に足を運んでみよう。 |
![]() 入口のゲートをくぐると左手に花の大階段がそびえ立っている。“花”よりもその階段の虹の模様に圧倒させられる。 これは明らかに、人造物ではなくて、天然の地形である。巨大な丘陵がゲートから遊園地本体の間に立ちふさがって、遊園地に来た人だれもが期待する「楽しそうなアトラクションやおとぎの世界が眼の前に!」―というような眺望をさまたげているのだ。 しかも丘陵が北向きとあって、日当たりが悪く、なおのこと圧迫感を感じさせる。 しかたがないので、階段の右端に備わっているエスカレーターに揺られて登る。 かつてはここに空中ケーブルカーやリフトがあり、アトラクションの1つとなっていた。現在でも“東洋一”のエスカレーターというふれこみではあるが、アトラクションとはちょっといいがたい。 |
![]() だが、エスカレーターを登り切ると、世界は一変する。丘陵のてっぺんなので、空が広い。その広い空に観覧車が静かに回っている。視線をそのまま前に移すと、仮面ライダーショーなどの会場でおなじみフラワーステージをはじめ、周囲を緑の丘陵に囲まれた園内をばーっと一望することができる。 振り返って、今来たゲートの方に目をやると、遠く都庁ビルまでが顔を見せている。重く暗い感じの北壁は、これを見せさせたいがための前座であったのか。 ![]() これらの眺望をもっと楽しみたければ、大観覧車に乗るべきであろう。高さ50m。今でこそ「なんだ」と思われかねないが、1976(昭和51)年の登場当時には日本一の規模を誇っていた往年の名選手である。観覧車自体が高台に立っているということもあって、高層感はかなり楽しめる。一周400円。 だが、それよりも気を引くのは、仮面ライダーショーが行われているフラワーステージの後方の森に、まるで、ライダーショーを見守るかのようにたたずむわらぶき屋根の建物である。 |