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ネーミングは地味だが、見応え十分
いわき市石炭・化石館(福島県)

いわき市石炭・化石館

いわき市石炭・化石館  “石炭”と“化石”というきわめて地味なネーミング(失礼!)なので、館名だけ聞くと、石炭と化石がぽつんぽつんと置いてあるだけの施設を想像してしまうが、これが予想に反して見応えのあるスポットだ。

 この施設は、かつての常磐炭田の炭坑(1976年閉鎖)の敷地を再利用して建てられた。そのため石炭の採掘の歴史はもとより、当時の生活をしのばせる炭坑住宅の再現や、この地で発見されたフタバスズキリュウ、そしてそれに関連して恐竜や首長竜の展示が並んでいるのである。

 入口では、フタバスズキリュウがお出迎え(写真)。館内に入ると、クビナガリュウの仲間であるプリオサウルスの標本が。その隣にひとまわり大きいデカプリオサウルスが(これは嘘)。
イワキクジラ  さらに奥に進むと、1978(昭和53)年に発見されたイワキクジラの化石標本がある。
 同市・四倉高校の体育館西側から発見されたというが、発見された地点のパネル写真を見て驚いた。体育館から校庭に沿って点々と十数頭の化石が続々と見つかっているのである。
 これは約400万年前に生息していたヒゲクジラ類に属する新種で、現在まで16個体が発掘されているという。きっとこの高校では「放課後、体育館裏へ来い!」などといわれてクジラの発掘を手伝わされた生徒が少なくなかったであろう(?)。
エレベーター  「石炭展示室」では炭田についての歴史が模型などで語られているが、エネルギー革命の説明で、展示してある年表が昭和50年代のところでプツリと途切れているのが、ちょっと寂しさを誘う。いわき市における石炭の歴史は“ピンクレディー”の時代で止まってしまっているのである。

 さて、順路は採掘の歴史を実物大で再現したという「模擬坑道」へ進むのだが、そこへは“地下600mの坑底に入坑する雰囲気が体験できる”というふれこみの竪坑エレベーターに乗って降りていかねばならない。かつて炭坑労働者が地下に下りていったような雰囲気を演出したもので、ゴーッという音がして、壁面の表示が地下300m、600mと変わってゆく(写真)。
 やがて地底に着き、ドアが開くとそこにはマネキンなどで再現された模擬坑道が展開しているという仕組みだ。

 本当は、車椅子用エレベーターぐらいのゆっくりとした速度で2階から1階に降りただけなのだが、よく考えて造られている。この演出効果の努力に敬意を払って、展示を見終わったあと、館内を一周してもう一回乗ってしまった。
さぁ模擬坑道へ!

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